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 NPO法人 鳥取県断酒会境港支部

ご家族の方へ

家族全体を巻きこむ病気

活動報告写真アルコール依存症は家族を巻きこむ病気です。依存症者が苦しんでいるのと同様、家族も深く傷つき、苦しんでいます。
依存症者と暮らす家族は、どんな思いをかかえているでしょうか。


怒り

依存症者は、自分のことしか考えていない。おかげで私はその分まで家族の面倒をみなければならない。なぜ私ばかりが、依存症者のせいでこんな自にあわなければならないのか!


恥ずかしさ

依存症者のことが会社や近所、親戚に知られたら、いったいどう思われるだろう。いつみっともないことが起こるかわからないから、家にお客をよぶこともできない。

 
 

孤独

依存症者のせいで私がこんなにつらい思いをしていることを、家族の誰もわかってくれない。親戚に言っても、どうせ私が悪者にされるだろう。悩みをうちあける友人もいないし、一人で耐えるしかない。

 

自責感

もしも私がもっとよい妻<よい夫・よい親・よい子>だったら、こんなことにならなかったのではないか。依存症者を立ち直らせることができない私は、妻<夫・親・子ども>として失格なのではないか。

 

絶望

何度約束してもお酒をやめないし、私がいくら言っても問題を自覚する気配がない。酒飲みはどこまでいっても酒飲みだし、自分勝手でだらしないのは変わらない。こんな不幸な生活がずっと続くのだ。

 
このように家族は疲れ、傷ついています。これは誰が悪いのでもなく、依存症という病気が引き起こしたことです。

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家族自身が回復していくためにできること
できること

正しい知識を得る

活動報告写真保健所・病院・クリニックなどの家族向けプログラムに参加する、本を読むなどして依存症についての知識を得る。依存症についてきちんと知ることで、いたずらに巻きこまれることなく冷静に行動できるようになる。がんばればがんばるほど依存症者の病気を進行させてしまい家族はさらにつらくなるという、悪循環をストップできる。


仲間に出会う

家族向けプログラムや、家族の自助グループに参加することで、同じ立場の家族
と出会うことができる。仲間からの共感が得られる。仲間の話を聞くことで、今
まで見えにくかった自分のパターンに気づく。


自分の気持ちを語る

仲間のもとで自分の気持ちを語る。「あの人は00だJと依存症者のことを話すの
ではなく、「私」を主語にして話すことで、自分自身に注意を向け、自分をとりも
どすことができる。


自分のために行動する

依存症者のため、他の家族のため、会社のためではなく、自分自身のための時聞
をとる。公園を散歩する、新しい服を選ぶ、音楽を楽しむ、美容院にいくなど。
今までの生活パターンを思いきって変えることで、自分自身に向きあう余裕がで
きる。


重荷をおろして楽になる

依存症者の問題を「自分の責任」として背負いこむのをやめる。人は誰でも、
自分自身の責任をとることしかできない。家族が重荷をおろして楽になること
で、依存症者も自分の問題と向きあうことができるようになる。


癒される

長年積みかさねてきたパターンや、長い間の心の傷は、すぐにどうにかなるも
のではない。かつてのパターンにひきずられないためには、仲間や治療・援助
者をはじめ、さまざまな人との新しい出会いをかさねながら癒されていくこと。
つらい場合は、専門家の援助を。援助の場についての情報は、精神保健福祉セ
ンター・保健所・病院・クリニックなどで得られる。

家族は依存症者との生活に疲れはて、傷ついています。そして自分自身の人生を奪われたり、見失ったりしています。家族自身、回復を必要としているのです。

NPO法人 鳥取県断酒会境港支部

黒見 久司
境港市花町1-6

TEL 0859-44-1199

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